東京の農業の概要
東京農業は、奥多摩の山間地から亜熱帯の小笠原まで、環境を活かした農業が営まれています。
東京の耕地面積
東京の耕地面積は、7,130ha(平成27年)となっており、東京都の総面積の3.4%に相当します。
※以下農林水産省、関東農政局統計部「東京農林水産年報」より
地区状況と耕地面積
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西多摩地区(1,130ha)
農業振興地の指定もあり、農地が多く残っています。また、山間地での農業も特徴です。
- 山間地:ジャガイモ、そば、ワサビ、シクラメン
- 平野部:野菜、トウモロコシ、シクラメン
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南多摩地区(1,607ha)
古くから畜産の盛んな地域です。また、東京特産の果樹栽培も盛んです。
- 酪農
- ナシ
- 野菜
- 花き
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北多摩地区(2,721ha)
比較的大きな農地が守られています。生産緑地も多く、東京農業の中核の地域です。
- 野菜(ホウレンソウ、ニンジン、ブロッコリー、ウド)
- 果樹(ナシ、キウイ)
- 花き・植木
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区部(559ha)
都市の利点を活かし、安定的な市場出荷を行っています。
- 野菜(コマツナ、キャベツ、ブロッコリー)
- 花き
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島しょ地区(1,113ha)
海洋性の温暖な気候を活かした農業が営まれています。
- アシタバ
- キヌサヤ
- サトイモ
- 切花
- 切葉
- 果物
東京都の農家戸数
東京都の農家戸数は、平成27年、11,222戸となっていますが、平成22年(13,099戸)に比べて1,877戸減少しています。
※農林水産省、関東農政局統計部「東京農林水産年報」より
東京都の農業就業人口
東京都の販売農家の就業人口は、10,983人(平成27年)、年齢別構成比を見ると、65歳以上の割合が53%(5,798人)になっています。東京農業の根幹を担う従事者の高齢化が進み、若年後継者(担い手)の育成確保が、今後東京農業を存続、発展させていく重要な課題になっています。
※農林水産省 2015年 農林業センサス結果の概要より
東京都の農業産出額
東京都の農業は、295億円(平成26年)。
内訳は野菜173億円、花48億円、果実32億円、畜産21億円、その他21億円です。
※農林水産省 平成26年度 農業産出額及び生産農業所得より
農業産出額の構成
農業産出額(平成26年)の構成は、第1位コマツナ(8.8%)、2位トマト(6.4%)、3位ホウレンソウ(6.1%)、4位日本ナシ(5.4%)、5位生乳(3.7%)で、生産物が多品目にわたるのが特徴です。
※農林水産省 平成26年度 農業産出額及び生産農業所得より