第12回(平成20年度)東京「農」の風景<景観コンテスト> 事例集

受賞写真
●景観の所在地:足立区扇

足立区は人口64万人を超し、ビル・工場・住宅が密集した地域です。その都市化された環境の中、限られた空間で生き生きと農業を経営する農家が数多く見受けられます。横井浅雄さん、榎本晴夫さんもその一人です。

今年4月に開通した日暮里舎人ライナーの高野駅そばにも、農業を頑なに守り続ける農家があります。初夏になると青々とした葉の間に薄ピンク色のハスの花が咲き始め、この開花を朝早くから見物する人や写真撮影する人々でにぎわいます。

このハスは、7月・8月のお盆が近づくと仏壇に飾る蕾・葉・実の収穫作業が始まります。ハスは、自発熱があり、収穫後に保冷庫に入れてもすぐに黒く変色してしまいます。ここでは、お盆の数日前2日間で収穫から出荷作業を行うので新鮮な切花として市場に出すことができます。地方からのハスの実は収穫から市場までの日数がかかり、変色しているものがあるのに比べ、足立のハスは新鮮で品質が高いと市場で評価されています。

近年は、お盆用のハス等が容易に入手できず、簡素化されて仏壇に飾る家庭が減少しています。先祖からのしきたりがいつまでも続いて欲しいと願い、このハス田を守り続けている農家です。

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