東京農業歴史めぐり

本田ウリ

 江戸の人口が増加するにしたがって、江戸近郊の農村では、換金作物として野菜作りも始まり、ここではウリなども盛んに栽培され本田ウリと呼ばれていました。

 農家はウリを収穫すると、船に積んで中川を下り、本所を流れる竪川や小名木川を通って、江戸に運んでいました。当時、果物などを水菓子と呼んでいましたが、江戸に上る途中で積み込まれる、本所で穫れるウリと比べると、本田ウリは大ブリで格段に美味しい水菓子と評判でした。

 本田ウリは熟すと銀白色になり、真桑瓜の金マクワに対して銀マクワと呼ばれていました。

 瓜売りが、瓜売りにきて、瓜売り残し、売り売り帰る、瓜売りの声。

 なんとも、のんびりとした、江戸の暮らしがうかがえる歌です。

熊野神社

葛飾区立石8-44-31
(京成青砥駅10分)
TEL:03-3693-5623