江戸・東京の農業

千住ネギの産地

 葛飾区北部にあたる金町、水元、新宿地区一帯は、昭和の中期までいわゆる千住ネギの産地として全国的にも有名でした。

 当地区の精農家たちは、もともと千住付近(現在の荒川区と足立区にまたがる地域)にあった古い「熊手ネギ」や「砂村ネギ」などから選抜改良 して、良質な「根深一本葱」を競って作りだし、これらを総称して「千住ネギ」といわれてきました。中でも地元が生んだ「金長ネギ」は、その品質の良さから 全国的に広く作られていきました。

 当地での千住ネギ栽培の起源は不明ですが、本格的生産は明治中期以降とされ、日清、日露の戦勝景気で需要も急増し、庶民の食生活を豊かにし てきました。土質が適していた当地産の千住ネギは軟白部分が長くて締まりも良く、煮くずれしないため、とくにすき焼きなどの鍋物に好んで使われました。

 千住市場には、江戸時代から千住ネギの荷が集まり、当地では大正の頃、正月の初荷に1束150kgの巨大な荷姿のネギを出荷して祝うなど、当時の産地の勢いと、農家の心意気がうかがえます。

スタンプ

葛西神社

葛飾区東金町6-10-5 (地下鉄干代田線金町駅10分)
TEL: 03-3607-4560